2008年12月03日

紫外線とインド風水ヴァーストゥ(8) まとめ

 これまで7回にわたって掲載してきた「紫外線とインド風水ヴァーストゥ」を簡単にまとめると以下のとおりです。


@ 紫外線への認識
 紫外線については、間違った認識が広がっている。例えば、曇った日には日焼け(サンバーン、サンタン)をしない、冬の間の紫外線は危険ではない、日焼け止めを塗っていれば非常に長い時間日光を浴びても大丈夫、太陽の光に暑さを感じない時には日焼け(サンバーン、サンタン)を起こさない、など。
 実際はつぎのような認識が正しい。薄い雲の場合、紫外線の80%以上が通過する、一般的に冬の紫外線は弱いが状況によって注意が必要、日焼け止めは紫外線を浴びることが避けられないときに防止効果を高めるものだが太陽に長時間あたるために使用するのは間違い、紫外線ばく露は一日をとおして蓄積されていく、など。

A 紫外線の性質
 紫外線は、季節や時刻、天候、オゾン層などにより紫外線の絶対量や日射量に占める割合は変化する。同じ気象条件の場合、太陽が頭上にくるほど強い紫外線が届く。時刻別に見ると、正午前後、正確には各地区で太陽が最も高くなるとき(南中時)に紫外線は最も強くなる。日本では紫外線は一般に北から南へ行くにしたがって多くなる傾向がある。年間の紫外線量は、沖縄と北海道で2倍程度の違いが見られる。紫外線は、季節別に見ると、夏に強く冬に弱くなる。
 私たちが浴びる紫外線は、直接太陽から届くもの(直達光)だけでなく、空気中で散乱して届くもの(散乱光)、さらに、地面等で反射して届くもの(反射光)がある。紫外線は、可視光線と同じように、建物や衣類などでその大部分が遮断されるが、日中は日陰でも明るいように、大気中での散乱も相当に大きいことがわかっている。
 紫外線の強さに時間をかけたものが紫外線量になる。従って、弱い紫外線でも長い時間浴びた場合の紫外線量は、強い紫外線を短時間浴びた場合と同じになることもあるので注意が必要。

B 紫外線による健康影響
 ビタミンD不足になると、カルシウム蓄積が減少して骨が弱くなり、骨折の危険性も増す。骨粗鬆症の原因のひとつとも考えられている。最近では、ビタミンDは筋肉にも作用することによって高齢者の転倒予防にも役立つことが報告されている。また、妊婦のビタミンD不足は赤ちゃんの骨の発育に影響を与え、ビタミンD不足の妊婦から生まれた赤ちゃんの将来の骨量が低くなることが報告されている。小児期においても、母乳栄養の赤ちゃんやアレルギーなどで食事制限をしている子供はビタミンD不足になりやすいといわれている。
 ビタミンDは自分の体の中で合成することができる。体の中でビタミンDが合成される場所は皮膚であり、そして合成には紫外線の助けが必要となる。ビタミンDの摂取は、まず食事からが基本。しかし、実際はカルシウム代謝の点では食事から摂取するビタミンDだけでは不足気味。やはり、日光による合成もうまく利用することが必要。
 とはいっても日焼けをするほどの「日光浴」が必要なのではなく、両手の甲くらいの面積が15 分間日光にあたる程度、または日陰で30 分間くらい過ごす程度で、食品から平均的に摂取されるビタミンDとあわせて十分なビタミンDが供給されるものと思われる。
 紫外線が増加すると、人へのさまざまな悪影響がある。多くの研究により、紫外線を浴びすぎると人の健康に影響があることがわかってきた。
 急性の症状については、(1)日焼け(サンバーン、サンタン)、(2)紫外線角膜炎(雪目)、(3)免疫機能低下。慢性の皮膚の症状については、(1)シワ( 菱形皮膚)、(2)シミ、日光黒子、(3)良性腫瘍、(4)前がん症(日光角化症、悪性黒子)、(5)皮膚がん。慢性の目の症状については、(1)白内障、(2)翼状片。特に女性にとって気になる症状が並んでいることがわかる。
 慢性傷害については、長年日光を浴び続けていると、皮膚のシミやしわ、ときには良性、悪性の腫瘍が現れてくる。お年寄りの顔や手の甲に見られるこれらの変化は、一般に加齢による老化と思われがちだが、実は紫外線による慢性傷害の結果であり、光老化は加齢による自然の老化とは異なり、適切な紫外線防御対策により防ぐことができるもの。
 紫外線に関連してできる皮膚の腫瘍には良性のもの(脂漏性角化症)と悪性のもの(皮膚がん)がある。皮膚がんとしては、前がん症である日光角化症と有棘細胞がんがある。日光角化症の段階で治療すれば生命に関わることはないが、治療しないとより悪性化し、転移すれば生命に関わる。
 紫外線ばく露による眼への影響については、急性の紫外線角膜炎と慢性の翼状片、白内障が知られている。
 日焼けしてからローションなどで肌の手入れをすることは、皮膚の老化を防ぐなどの長期的な予防効果は少ないと考えられる。長期的な健康への悪影響予防のためには、紫外線の浴びすぎを防止することが重要。

C 紫外線対策
 季節や時刻を考えて戸外での活動を行えば、紫外線へのばく露を大幅に少なくすることが可能になる。
 紫外線の影響は、地域や個人によって異なるが、紫外線の影響が強いと考えられる場合には、状況に応じて、次のような対策を行うことが効果的。(1)紫外線の強い時間帯を避ける、(2)日陰を利用する、(3)日傘を使う・帽子をかぶる、(4)衣服で覆う、(5)サングラスをかける、(6)日焼け止めを上手に使うなど。
 室内でも特に日本人が信仰しているいわゆる南向きの日当たりのいい住宅では、それ以外に比べ大幅に紫外線量は増える。紫外線は直接太陽から届くものだけでなく、空気中で散乱して届くもの、さらに、地面等で反射して届くものがあるので安心はできないから。しかも紫外線は毎日蓄積される。しかし、家の中でサングラスをかける、日焼け止めを使うなどという紫外線防止対策をすることは実際問題難しい。このため間取りやインテリアを変えるのがよい。

D インド風水ヴァースツ
 インド風水ヴァーストゥで重視する朝の日光は、睡眠障害、うつ、ストレス・作業効率の改善に効果があるのみならず、骨粗鬆症や筋肉の強化にも作用するビタミンDの合成にも役立っている(ただしビタミンDの合成は15分から30分程度で十分)。
 他方、朝は紫外線量が少ない時間帯でもあり、このことは、日焼け、しわ、シミ、良性・悪性の腫瘍や白内障等の紫外線の悪影響を抑制できることを意味している。
 このような点で朝の日光を多く取り入れ、日中から夕方にかけての日光を抑制するインド風水ヴァースツの基本原則は、非常に合理的。


 今回で「紫外線とインド風水ヴァーストゥ」は終了です。次回の更新をお楽しみに。日本のインド風水ヴァーストゥ研究のパイオニアとしてインド風水ヴァーストゥに関する情報をニュートラルにご紹介しています。こちらのHPもご覧ください。

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