2008年11月08日

太陽光とインド風水ヴァーストゥ(2)

 つぎに光が非視覚的に人間にどのような影響を与えているか考えていきたいと思います。

 まず「視覚」とは何なのでしょう。大辞泉によると、「光の刺激を受けて生じる感覚。網膜に光が当たると視細胞に興奮が起こり、視神経を通して大脳の視覚野に伝えられ、明暗・光の方向や物の色・動き・距離などを認知する。五感の一。」とあります。光に人間に与える影響について我々が考えるのは普通この「視覚」のことを指すのではないでしょうか。

 それではそれ以外の感覚である「非視覚」に対して光がどのような影響を与えているのか?結論を先に言うと、光は非視覚である中枢神経系、自律神経系、ホルモン分泌系、運動系の広い範囲にわたる反応系に影響を与えているようです。 

 外界からの光刺激は網膜の光受容器を介して信号化され脳内に入ったのち、大きく二つの経路を通ります。ひとつは外側膝状体(がいそくしつじょうたい)を通って視覚野(しかくや)へ行き視覚的イメージ化をはかる経路と、もうひとつは網膜視床下部経路を経由して松果体に達する非視覚的経路です

 非視覚的経路では、網膜に到達した光は、網膜視床下部経路を経由して視交差上核(しこうさじょうかく)、室傍核(しつぼうかく)を通り、そこから内側前脳束(ないそくぜんのうそく)、脳幹網様体(のうかんもうようたい)を抜けていったん脳の外に出た後に上頸部交感神経節(じょうがくぶこうかんしんけいせつ)を経て再び脳内に入り松果体へ達します。

 この一連の経路の中で、視交差上核は生体リズムに、室傍核は心拍数や血圧などの循環系を制御する自律神経系及び人間のストレスシステムを構成している視床下部−下垂体(かすいたい)―副腎皮質系(ふくじんひしつけい)に、内側前脳束は快や不快に関連する情動に、脳幹網様体は大脳新皮質の全体的な覚醒水準にそれぞれ関連することが知られています。また覚醒水準の変化は下行性の脳幹網様体賦活系(のうかんもようたいふかつけい)、脊髄の運動神経を介して筋の緊張度にも影響します。松果体では、数種類のホルモンが分泌されていますが、このうち光に対してはメラトニンに関する研究が最も多いようです。
 
 このようなことから、照明光の明るさや分光分布に対する生体の生理的反応としては、中枢神経系、自律神経系、ホルモン分泌系、運動系の広い範囲にわたる反応系の関連が予測され、これらは光に対する非視覚的生理反応もしくは生物学的反応と呼ぶことができます。これらの反応は、明視性や色に対する嗜好性といった視覚による反応とは独立するものと考えられています。

 つまり、光は人間にとって明暗・光の方向や物の色・動き・距離などを認知するためだけのものではないのです

 この続きは次回にて。日本のインド風水ヴァーストゥ研究のパイオニアとしてインド風水ヴァーストゥに関する情報をニュートラルにご紹介しています。こちらのHPもご覧ください。

(参考文献)
"光資源を活用し、創造する科学技術の振興−持続可能な「光の世紀」に向けて−", 文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会, 2007年9月5日
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